2002年 この時代,二人のカリスマが出現した
藤原拓海18歳 秋名のハチロク無敵のダウンヒルキラ−。
高橋涼介23歳 赤城の白い彗星レッドサンズチ−ムリ−ダ−。 運命のいたずらかまたは神の采配か?
両雄並び立たずと言うが並んでしまったものは仕方がない
カリスマはカリスマを呼び,カリスマはカリスマに魅かれる
「愛しているんだ,拓海,俺と付き合ってくれ」
「涼介さんっ」
こうして二人はラブラブ史上最強のカリスマカップルとなったのであった。
しかし涼介と拓海は恋人同士になった訳だがこれは周囲には秘密であった
何故なら彼らの回りには危険がいっぱいであったからだ 危険の筆頭はやはり高橋啓介であろう
「リベンジだぜ,リベンジ」
といいながらも拓海を狙っている弟
もしお兄さんのお嫁さんが拓海だなんてことを知れたら絶対反発してくるに決まっている
それに涼介は赤城のカリスマさま
そのカリスマ様を独占したとなってはまじで拓海の命があぶない
涼介ファンは昔から狂信的なことで有名なのだ
拓海が狙われることはまず間違いないだろう
拓海のファンだって負けていない
拓海ファンだってマニアが多い
涼介のものになってしまった拓海になにをするか解からないのだ
(涼介には恐ろしくて手が出せなくも拓海に何かしかけることは十分ありえる)
しかしこれらの事などまだまだ屁の河童
一番の問題はやはり花嫁の父だろう
高橋涼介は即効一番で藤原家に乗り込んだ
菓子折から文太の好きな焼酎まで手に抱えきれない手土産をもって
「息子さんをプロジェクトDにください」
初めはDへのプロポ−ズだったのに
「おとといきやがれ」
世界ひろしといえども高橋涼介をたたき出すことの出来るのは文太くらいだろう
ガシャ−ン倒れる茶分台
ひきさかれる襖
もう星一徹の世界である
「てめえなんかに拓海はやれねえなっ修業しやがれこのすっとこどっこい」
「やめて−っ親父−っ」
「俺はあきらめません,親父さんに認めてもらえるまでは」
思いこんだら試練の道をいくが男の度根性
前途多難な恋である
「親父っなんでプロジェクトDに参加しちゃいけないんだよっ」
涙混じりに親父を責める拓海
なんでまっとうな走り屋のプロジェクトに参加するのにここまで反対されなきゃいけないのかわからない
「あいつはやめとけ,拓海,苦労するぞ」
「なっなんのこと?」
文太はふ−っと煙草を噴き出した
「あいつがお前を見る目をみればわかる,あれは獲物をねらうサバンナの目だ」
「なにいっているのかわかんないよ」
「あんな狩人の目をもった男に息子はやれねえってこった」
ふ−っと煙草をふかしながら親父が断言っする
解からない,親父の考えていることが
親子の絆断絶の危機
二人の逢瀬はますます厳しいものとなった
あいたくてあいたくて会いたくて−心は叫ぶ
「涼介さん」
「たくみ−っ」
きしむベットが二人の思いの強さを表わしているようだ
「やんっ涼介さん,あっいやぁ」
「拓海−ったくみたくみ−っ好きだ−」
「俺も.涼介さんが一番好き」
「可愛い,拓海,もう一回いい?」
強引な涼介,でもそういうところもかっこよくて拓海はぼ−っとしてしまう
「なんで俺なんか選んでくれたの?」
涼介さんにはもっとお似合いのかっこいい人がいるのに
「俺が生涯連れそう相手は拓海だけだよ」
拓海こそ俺を捨てないでくれ
もし拓海に捨てられたら絶対スト−カ−になってしまうからね
優しい言葉で拓海に愛を告げる涼介
カリスマ様たちの恋は前途多難である
去年の3月に出したのです
う−ん,若いなぁ