「ワンワンッ」
「ニャアニャア」
「コケコッコ−」
拓海の毎日は忙しい。
「おはよう,みんな,朝ご飯用意するね」
出勤と同時に動物の餌の支度をてきぱき準備する。
食事の後は掃除,皆のブラッシング。
「バウバウッ」
「ニャンニャン」
「コケ−コッコココ」
「はいはい,順番に,順番にね」
さて,ここまで書けば皆様お分かりだろう。
藤原拓海18歳。
秋名のハチロクは卒業後,進学をせずに就職をした。
その就職先というのがここ,高橋ペットクリニックなのだ。
拓海は小さい頃からトリマ−になるのが夢であった。
何故なら彼の実家は豆腐屋でありペットは飼うことが出来なかったからだ。
今,拓海はこの高橋ペットクリニックで新米トリマ−として元気な毎日を過ごしている。
高橋ペットクリニック
それは群馬の片田舎にありながら全国,否全世界的に有名なペット総合病院。
高橋ペットクリニックならばどんな難病奇病の患者 (犬猫鶏,ハムスタ−その他もろもろ)もたちどころに直してしまうという名病院であった。
拓海は運良くそこに就職出来て新米トリマ−として修業を積んでいた。
そんな拓海の憧れはあの人。
「おはよう,拓海,今日も可愛いね」
この高橋ペットクリニックの跡取り,動物脳医学の権威である高橋涼介が現れた。
「おはようございます,涼介さん」
頬を薔薇色に染めながら拓海は返事をした。
「ふふふ,さて,今日の患者は誰かな?」
涼介は大好きなゴム手袋とマスクを付ける。
「おっ日光から来た猿くんだね」
「キイイィッキイッキイッ」
怯えて泣き叫ぶ日光猿。
この高橋医師,とってもとっても腕はいいのだが,動物には大変嫌われていた(恐がられて)
「ところで拓海,相談,というかお願いがあるのだが」
日光猿の手術を終えて一段落ついたところで涼介が拓海に話しかけてきた。
「うちの弟,啓介と言うのだが一度あってみてくれないだろうか?」
「え?涼介さんは弟さんいらっしゃったんですか?」
それは初耳である。
「ああ,今年21歳になる,その啓介が俺の持っていた拓海の写真を見てぜひお付き合いしたいと言うんだよ」
ここで何故涼介が拓海の写真を持っていたのか?それは恐くて聞けなかった。
「啓介さんが?」
「ああ,一目ぼれだそうだ,だが啓介はシャイな奴でな。自分からは言い出せないのだ」
頼む,と憧れの涼介先生に言われたら拓海は断れない。
「分かりました,俺も男だ,啓介さんにお会いします」
こうして週末,拓海は高橋さんのお宅に伺うことになったのだった。
その日は晴天に恵まれて良いドライブ日よりであった。
拓海はお土産の豆腐とがんもどき片手に高橋家に訪れた。
ピンポ−ン
チャイムと同時にドアが開かれる。
「いらっしゃい,拓海,待っていたよ」
爽やかな涼介の笑顔
拓海はぼ−っと赤くなりながら豆腐を差し出した。
「さあ,啓介もお待ち兼ねだよ」
そう言ってリビングに通された。
ガシャリッ
リビングのドアを開けたとたんである
「ワンワンワンッ」
突然襲いかかられて拓海は押し倒された。
「なっ何何なに−っ」
驚いたのは拓海である。
「グルルルルッワンワン」
ハアハアハアッ
拓海の上に伸しかかっている者
それは真っ黒なド−ベルマンであった。
しかもでかい,拓海とほぼ変わらない体格である。
べろんべろべろっ
「ははは,もう仲良くなったようだな」
横で笑っている涼介。
「笑ってないで助けてください−」
拓海の台詞に涼介が犬に声をかけた。
「啓介はせっかちだからな,ほら,啓介,落ち着け」
その涼介の声が聞こえたのだろうか。
きゅうんっ
犬は急に大人しくなった。
「えっ?啓介ってえええ?」
「紹介しよう,俺の弟の啓介だ」
くうん,くんくん,
「弟って,弟って?犬じゃないですか」
拓海はすっかりパニックに陥っていた。
とりあえず高橋家のリビングで拓海はお茶を頂くこととなった。
涼介が目の前に座っている。
その涼介の横にはでかい漆黒のド−ベルマン
「改めて紹介しよう,俺の弟で高橋啓介,21歳だ,拓海とは3つ違いだな」
くうんくうんっ
「あの−,俺には犬に見えるのですが」
拓海はおそるおそる質問した。
「ああ,啓介はこの高橋ペットクリニックが誇るサラブレット 俺の弟だ」
分からない,金持ちの考える事は。
拓海は頭を抱えた。
「啓介は確かに見た目は犬だが俺と兄弟として育った,だから俺の弟だ」
涼介の話によると啓介さん(犬)は独りっ子の涼介の弟として育てられたサラブレット
「啓介は犬じゃない,俺と同様人間として育てられたからな,並みの犬よりもよほどIQが高い」
それに自分を人間だと認識している。
ああ,これだから金持ちって。
拓海は頭をかきむしった。
くううんっ
啓介がそっと拓海に擦り寄ってきた。
「よろしく,と啓介は言っている,友達になりたいそうだ」
犬語を通訳する涼介。
さすがは動物脳医学の権威でトップブリ−ダ−の高橋涼介だ。
拓海は大きくため息をついた。
「分かりました,俺もトリマ−のはしくれ,啓介さんとお友達になります」
「わんわんっ」
拓海とて無類の犬好き
啓介とお友達になることは異論は無い。
「よかったな,啓介」
「くうん,くんくん」
「ははは,啓介はシャイだからな,拓海,よろしくたのむぞ」
こうして啓介と拓海のお付き合いが始まったのであった。
それからというもの,週末に高橋家を訪れるのは拓海の日課となった。
「ほら,啓介さん,いきますよ−」
「わんわんっ」
広い高橋家の庭で啓介と戯れる拓海。
フリスキ−を投げると啓介は空中でキャッチした。
「すごいなあ,啓介さんって本当に運動神経抜群ですね,それに頭もいいし(犬にしては)」
「わんわん,ばうばうっ」
誉められて嬉しい啓介は拓海にじゃれついた。
「わあ,啓介さん,啓介さんは大きいんだから,重い−」 べろべろっ
「やっやんっ涼介さん助けて−」
テラスで涼介はそんな二人を目を細めて見守っていた。
「やはり拓海は俺の見込んだ啓介の相手だけの事はある」
こうして啓介と拓海は親交を深めていくのであった。
一カ月を過ぎた頃であろうか。
拓海は何時も通りペットに餌をやって掃除をしていると涼介が苦悩した顔で現れた。
「どうしたんですか,まさか啓介さんに何かあったんですか」
ふうう,涼介は眉間の皺を深くした。
「啓介の様子がおかしいんだ,食欲が無くて,この前拓海に会った日からずっと落ち込んでいる,何か悩み事があるようだ」
「ええ,俺,今日お見舞いにいきます」
「よろしく頼むよ,拓海」
拓海はその日仕事を定時で無理矢理終わらせると高橋家に向かった。
「啓介さんっ大丈夫ですか?お腹痛いんですか」
何時もなら拓海に駆け寄ってばうばうべろべろする啓介が今日は大人しい。
どこかやつれて痛々しい。
「涼介さん,啓介さんはどうしたんですか,何か悪い病気なんですか?」
涼介はふううっと大きくため息をついた。
「実は,これは拓海に打ち明けるかどうか悩んだのだが仕方ない,真実を話すとにしよう」
ごくっ拓海は息を飲んだ。
「啓介ももう年頃だ,だが拓海と出会ってまだ一カ月,あまりにも早すぎると俺も反対したのだが」
「反対?」
拓海はきょとんと首を傾げた。
「実は,啓介は拓海と次のステップに進みたがっているんだよ」
何を言っているのだろうか?
「出会って一カ月,お付き合いを初めてキスも済ませただろう,啓介から聞いているよ」
キス?確かに啓介にじゃれつかれて口をべろべろされたのだが。
「啓介は拓海とB,そしてCまで進みたいのだ」
「なんですと−?」
拓海は仰天した。
だってだって啓介はいくら涼介の弟といっても犬,所詮は犬なのだ。
人間の拓海とBとかCとか無理に決まっている。
「俺もまだ早いと言ったのだが,啓介はせっかちだからな,ははは」
はははじゃ無いだろう。
拓海は固まってしまった。
横では啓介が尻尾を股にはさんで悲しそうな顔をしている。
「俺はもう一度啓介を説得する,悪かったな,見舞いに来てもらったというのに」
「は,はい」
それだけしか拓海は答えることが出来なかった。
その週末,涼介にまたも拓海は打ち明けられた。
「あれから啓介は何も食べないんだ,このままでは啓介の命が危ない」
「そっそんなっ啓介さんが死んじゃうなんて嫌です」
拓海はうるうると涙を浮かべた。
「拓海,とりあえず啓介に会ってくれ」
「はい,分かりました,俺に出来ることだったら何でもしますから」
拓海はこの時言った一言を後で思い切り後悔することとなる。
高橋家に訪れた拓海は絶句した。
やつれ果てた啓介の姿,あまりにも痛々しい。
「啓介さん,お願い死なないで」
拓海は横たわって息も絶え絶えの啓介(犬)にしがみついた。
横で涼介は涙をこらえている。
「拓海,今の啓介を救えるのは拓海しかいない」
「俺に出来ることだったら何でもやります」
くううんっ
「とにかく啓介に栄養をつけなければいけない,拓海,協力してくれるね」
涼介の言葉に拓海は大きく頷いたのだが・・・
「なっなんなんですか−,これは?」
拓海の絶叫が高橋家に響いた。
目の前に用意されたのは鍋
そしてその中には溶けたバタ−が入っていた。
「拓海,一週間絶食をしていた啓介に栄養をつけるのはこれだ」
確かにバタ−は栄養満点。
脂肪分もたっぷりだし栄養価も高い。
「分かりました,これを啓介さんに食べさせてあげるんですね」
拓海は納得した。
だが涼介の話は続く。
「だが,啓介が食べれなくなったのは体調の問題では無い。心因性のストレスが要因なのだ」
拓海はこくこくと頷いた。
「啓介の悩みを解決し,なおかつ栄養を取らせる,それこそこの北海道産の三つ葉バタ−なのだ」
それは分かった,分かったけれど
拓海は嫌な予感でじりじりと後ずさった。
「拓海,啓介を救うためだ,塗ってくれるね,バタ−を」
ああ,何をっ何をなんだああぁ
拓海の悲鳴が前橋に木精した。
ごねてごねてごねまくった拓海。
だが結局啓介のためだと了承させられる事になった。
だって,啓介は瀕死の状態,もし後2日も食べなかったら彼(啓介犬)は死んでしまう。
それだけはいけない,拓海は涼介に促されて啓介の元へと向かった。
啓介sROOM
もちろん犬小屋では無い。
涼介のおとなりの12畳の立派な部屋である。
そこの大きなキングサイズダブルベットに啓介は横たわっていた。
くううん,
もう息も絶え絶えである。
「啓介さん,栄養のあるバタ−持ってきましたよ」
口元にバタ−を運んでいくが啓介はむせて舐めることすら出来ない。
「啓介さん,いやぁ,死んじゃいや」
拓海は泣き叫んだ。
「やはりあの方法しか無いか」
涼介が辛そうに拓海を促す。
「啓介さんのためなら,俺,耐えてみせます」
ああ,健気な拓海。
涼介は意を決したように拓海のジ−ンズに手をかけた。
「恥ずかしい,いや,涼介さん,見ないで」
涼介は無言で拓海の下肢から衣服を剥いでいく。
「ああぁっあんっいやぁ」
そして涼介は用意してある刷毛を取り出した。
「啓介にバタ−を舐めさせるためなんだ,耐えてくれ,拓海」
刷毛にはたっぷりと浸されたバタ−
それを涼介は拓海に塗っていく。
「あんっああぁっそんなっいやぁ」
泣きじゃくる拓海。
涼介は少し細めの筆も取り出した。
「拓海,辛いけれど我慢するんだ,啓介のためだ」
バタ−に浸された筆が拓海のつぼみに寄せられる。
「あっひいぃっあんっいやっいやぁ」
くぷりっと音を立ててつぼみにもバタ−を塗り込められた。
くりくりと筆を回すようにして蕾に埋めていく。
「あっああっああぁ」
筆の先が前立腺に当たる。
拓海の身体が大きく跳ねた。
「まだだよ,拓海,啓介に味わってもらうんだ」
ひとしきり拓海の蕾と果実をバタ−で浸してから涼介が離れた。
「さあ,啓介,ご飯だよ」
バウバウッ
先程から拓海の痴態を見て興奮していた啓介が拓海に飛びかかった。
「ああぁ,あうっいやぁっ啓介さぁん」
啓介は今まで見向きもしなかったのが嘘のように拓海の下肢に飛びついた。
ベロンベロンッッ
「あん,ああぁっいいっそこっ駄目ぇ」
人間とは違うざらついた長い舌。
それがバタ−でてらてらと光っている拓海の果実を舐め回す。
「けいすけさんっけいすけぇ」
「ワンッワンワンッ」
啓介は美味しそうに果実から滴っているバタ−に顔を埋めた。
鼻をこすりつけるようにして啓介は拓海を蹂躙する。
「ひっひいぃっ,ああぁ」
裏筋から先端まで,啓介の長い舌が拓海に絡みつき舐め回す。
「そこっそこはいやぁ」
啓介は鼻面を果実に擦り付けながら舌を蕾に這わしてきた。
拓海の蕾から流れ出すバタ−
体温がバタ−を温めていく
「あふぅっああっそこはっいっいいのぉ」
犬の舌が前立腺を舐める。
そこに塗りこめられたバタ−を全て舐め取るかの様に舌がぬめぬめと動き回る。
「気持ちいいっいいよぉ」
拓海の果実からはもう蜜が零れ出していた。
それはバタ−と合わさって芳香を漂わせている。
「あんっあんっああぁ」
ぐぶりっ
一際大きく舌が突き入れられた瞬間,拓海の果実が弾け飛んだ。
「あああぁっああぁあ」
痙攣して忘我の極致にいる拓海。
啓介はその栄養分たっぷりの拓海の精液を舐め取る事に夢中になっていた。
「よかった,啓介も食欲が出てきたな,これで一安心だ」
横で涼介は涙ぐみながら大きく頷く。
ぴくぴくっと痙攣する拓海の果実
啓介は嬉しそうにぐるぐるとうなりながら拓海の下肢に顔を埋めるのであった
涼介の弟(犬)とBまで済ましてしまった拓海。
だが彼の不幸?はここから始まった。
一週間に一度
拓海がバタ−を舐めさせてあげないと啓介がすねてストライキに入ってしまうのだ。
ワンワンッバウバウッ
拓海が高橋家にくると飛びかかってくる。
そしてそのまま下半身に飛びかかってくるのだ。
「いやっ啓介さんっいやぁ」
まだジ−ンズをはいている拓海の下半身に鼻をこすりつけて,そして腰を拓海の太股に擦り付ける。
「やめろ−っ腰をふるな−っ」
そんな二人(一人と一匹)を見守る高橋涼介トップブリ−ダ−。
「この調子ならCももうすぐだな」
涼介の呟きに真っ青になる拓海。
拓海の貞操は風前の灯火である。