妖精アムロたん1

世の中には不思議なことがいくらでも転がっている
理不尽なことや、常識では説明できない出来事。
オールドタイプから見ればニュータイプの存在自体もアンピリーバブルなのであろう。
だが、その晩私の前に現れた現象は想像を絶するものであった。




スイートウオーター本部にある私の豪邸
ネオジオン総帥の私はこの館に一人住んでいる。
もちろん護衛のものは配備させているが、結婚もしていない、恋人と呼べる人間もいない私は基本的に一人孤独にこの豪邸で暮らしている。
私には愛するものがいるが彼とは遠く離れたままだ。
彼は連邦のエースパイロットで私はネオジオンの総帥
禁断の恋 秘密の関係
俗に言う遠距離恋愛である。
(本人が聞いたら憤慨して抗議するに違いないが)
だから今晩も、この広い館のひときわ豪華な一室(シャアの寝室)で私は寂しく一人寝をするしかなかった。
その時である。
トントンッ
窓ガラスを叩く小さな音がした。
風で小枝でも窓に当たっているのだろうか?
はじめは気にも留めなかったが音は止まらない。
コンコンッコンコンッ
一度気づくと音が気になって眠ることが出来ない。
仕方なく私は立ち上がり、窓の外、音の正体を確かめようとした。
バタンッ
窓を開けると同時に何かが飛び込んでくる。
驚く私の横をかすめ、その物体は部屋の中を飛び回る。
「虫?いや大きいな、鳥か?」
その物体は大きさ18センチくらいはあろうか?
羽があるので天井を飛び回っている。
窓越しの明かりに惹かれて飛び込んできたのだろう。
スイートウオーターはコロニーだが環境のため緑も多いし自然の昆虫や鳥もいくらかは放し飼いにされている。
そんな動物の中の一羽だろう。
私はため息をつくと天井を見上げた。
部屋を飛び回る鳥、これがいたのではますます眠れなくなりそうだ。
「それにしてもなんという種類だ?」
見たことの無い種類だ。
せわしなく動き回るのでよく観察することは出来ないが羽がキラキラと光っている。
こんな鳥は見たことが無い。
「綺麗だな」
思ったままの感想を口にした時、鳥の動きが止まった。
パタパタパタッ
小さな羽音と共に小鳥は私の前に下りてきた。
その姿を見て・・・・・


驚いた。私 ことシャアアズナブル、もとはクワトロバジーナ 生まれたときはキャスバルダイクン 一時はエドワゥマスと呼ばれ今はネオジオン総帥、昔赤い彗星、
百戦錬磨のつわものである私だがこんな驚愕ははじめてであった。
そりゃあそうだろう。
目の前に降り立った鳥は・・・いやこれを鳥といっていいのか?
その物体は私の恋人(本人が聞いたら噴飯間違いなし)アムロレイにそっくりだったからである。

いや、そっくりでは無い。
それはアムロそっくりの体と顔と赤い髪であったが、身長は18センチ、後ろにはキラキラ輝く白い羽をつけていて・・・・・・
しかも全裸だったのである・
「たったまらん」
思わず鼻を押さえるネオジオン総帥にその物体は愛らしい表情でこう言った。
「こんばんわ、僕はニュータイプの妖精、アムロたんです」




・・・・・・・続く 近いうちにアップします。エッチにたどり着けなくてごめん