「ライトの苦悩、日常編1」
Lこと流河は月をキラだと疑っている。
そのため何時もどこでも月の周りをかぎまわり付きまとってくる。
大学でも捜査本部でも、月の一挙一動に目を見張っているのだ。
「・・・疲れる」
月は大きくため息をついた。
ここは大学の一角。
今、こんなときですらLは月の傍から離れようとしない。
「・・・いい年した大学生二人が」
なんで連れションしなくちゃいけないんだ。
そう、月の苦悩はそこなのだ。
授業中や休憩時間などなら付きまとわれるのも仕方ないと諦めよう。
だがトイレにまで付いてくるLにはうんざりしてしまう。
いつもいつも連れ立ってトイレに行く二人の姿はキャンパス内でも噂になっている。
大変不本意である。
月は肩を落としながら用を足そうとした。
隣ではLが同じようにして立っている。
シャーッという 軽快な音が憎らしい。
チョロチョロと月は用事を済ませ、ふと視線を感じた。
(・・・・・まただ)
そう、連れションだけならいい。
だか最中に覗き込まれじっと見られていたら出るものも出ないではないか。
(大体男のナニを見て何が楽しいんだ)
月は自分のナニに多少は自信を持っていた。
大きさは普通だが包茎ではないし機能には自信があるつもりだ。
(ふふん、どうせLのは貧弱なんだろう)
Lの体格や姿勢からみて月はそう確信していた。
だから、何時も見られている仕返しとばかりに月はLを覗き込んでやったのだ。
「ひいいっ」
その瞬間、月は不覚にも悲鳴を上げてしまった。
「どうしたんですか?夜神君」
Lが無表情に問いかけてくる。
「な、なんでも無い」
そう答えながらも月は目を離せなかった。
L、その容姿で、その体格でそれは詐欺だろう。
世界の警察を操る陰の存在、L
そのビックな存在に月は男として屈辱感を感じた。
ついついじっとL(の股間)を見つめてしまう月。
Lもそれには気が付いているらしい。
「ひいいっ」
なんでLのがどんどんビックになっているんだ?
なんで興奮しているんだ?
「ライト君の視線を感じたら反応してしまいました」
Lは無表情に答える。
そして月のを覗き込みぼそっと呟いた。
「可愛い」
ピシッ
その後、トイレで何が起こったのか誰も知らない。